立つ、歩く、座るなどの身体能力が低下

運動器が何らかの障害を受けてしまうことで、移動機能(立つ、歩く、座るなどの身体能力)が低下してしまっている状態をロコモティブシンドローム(ロコモ、または運動器症候群)といいます。
加齢や運動不足による筋力の低下(サルコペニア)、関節や脊椎の変性(変形性脊椎症、変形性関節症 等)、骨粗しょう症発症による骨量の低下(脆弱性骨折)などによって、運動機能が低下し、歩行速度が遅くなる、転倒しやすくなる等がみられます。このようなロコモティブシンドロームという状態となり、さらに進行すると、やがて寝たきりや要介護となる可能性が高くなります。
このような状況にならないためには、早めの予防が重要です。運動器の障害(ロコモ)は、骨、筋肉、神経、関節等の力が弱まることで起きます。そうならないためには、原因となる疾患があれば治療をする、病気によって筋力などが低下しているのであれば訓練や運動を行うなどの対策が必要となります。
2022年の国民生活基礎調査によると、国民が要介護・要支援の状態になった原因は、整形外科の専門領域である運動器疾患が24.1%で1位となっています。他の人の介護や介助に頼らず「日常生活を自立して送り、健康的に生活できる期間」のことを健康寿命といいます。日本人の平均寿命は世界トップクラスですが、平均寿命と健康寿命との差が約8~10年あるといわれています。健康寿命を延ばすために運動器症の機能を維持し、ロコモに陥らないことが大切です。
長生きをしても健康寿命を損なうことがあれば生活の質は大きく低下します。そのような状況をできるだけ避けたい方、また比較的若い世代であっても運動不足なので筋力の低下等がどれくらい進んでいるか不安という方などは、ロコモ度テストを行うようにしてください。これは、立ち上がりテスト、2ステップテスト、ロコモ25の3つのテストからなり、重症度を判定する内容となっています。
またご自身がロコモかもしれないと感じている方は、以下の7項目から調べるロコチェックがありますので、確認してみてください。1項目でも該当する項目があれば、ロコモティブシンドロームが疑われます。そのような場合は、お気軽にご相談ください。
- 片足立ちの状態で靴下が履けない
- 家の中で、つまずく、滑るといったことがよくある
- 階段を昇る際に手すりは欠かせない
- わりと重い物を持ち上げる家事(布団の上げ下ろしや掃除機の使用 等)がつらい
- 買い物で2㎏ほどの荷物を持ち歩くのが困難
- 15分くらい続けて歩くことができない
- 青信号の間に横断歩道を渡ることが難しい
ロコモ度テストやロコチェックの詳細につきましては、日本整形外科学会のロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト(ロコモONLINE)をご覧ください。
ロコモONLINEはこちら
ロコモ度テストやロコチェックの結果から、予防対策が必要となった場合は、運動(ロコトレ)と食生活の改善を行うようにしましょう。運動の内容については片脚立ちやスクワットを毎日実践し、バランス能力や脚部の筋力の向上を図っていきます。また食事面では骨を強くするためにカルシウムの摂取はもちろんですが、ビタミンDやビタミンK、タンパク質が多く含まれる食品もとるようにします。
上記のトレーニングや食事管理についても、お気軽にご相談ください。